中東在住、新米エコノミストのスワップ派FX
中東在住、某国際機関の新米エコノミストが、スワップ目的で、労力の少ないFX運用を目指します。トレードの状況や、経済統計や指標の解釈、そして通貨の相関分析などに関して書いていきたいと思います。
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ユーロと原油とハリケーン
2008年08月31日 (日) 22:10 | 編集
こんばんは。
今日は原油とユーロのお話です。
先日一度原油価格に関して記事を書いたことがありますが(参照記事)、今回は原油と為替の相関のお話です。

先ほどブルームバーグを見ていたら、メキシコ湾からハリケーン・グスタフがアメリカ大陸に上陸する恐れがあり、非常事態宣言が出されたとのこと。
その記事に関連して、原油関連施設が閉まり、原油価格に影響を及ぼすと書かれてありました。
ここまでは一般的な記事ですが、そのあと、ユーロドルと原油価格の相関係数うは0.9、つまり、90%連動していると書かれていました。

はたしてこれは本当なのでしょうか?

以下のグラフは2008年1月1日から7月31日までのNY原油価格とEUR/USD(ユーロドル)の値動きです。確かに年の前半はかなり似た動きをしていますね。ただ、4月下旬、ユーロドルが1.6をつけたぐらいから、その連動性が弱まっています。
EUR_OIL20080831.gif


相関係数を計算してみると、今年に入ってからの原油とユーロドルのは76%の相関でした。
しかし、2005年1月1日から2008年7月31日までだと85%
つまり、ブルームバーグ記事にあった90%の相関も誇大な数値ではなさそうです。

ただ、今年に入り、ユーロドルと原油が相関しなくなってきているのは、ユーロ圏の経済の鈍化のせいでしょうが、原油価格上昇のヘッジとしてのユーロドルはしばらくは機能しなさそうです。


ちなみに、ちょうど3年前の2005年8月29日、ハリケーン・カトリーナがルイジアナからアメリカに上陸し、大規模な災害を引き起こしました。

今回は、そうならないことを願うばかりですが、一応、参考までに原油価格と為替レートの動きを確認してみました。
EUR_OIL2005.gif

8月30日から原油価格は急上昇し、それに少し遅れてユーロドルが上がっています。ただ、その後すぐに原油価格は落ち着いていることから、与える影響はニュースなどで言われるほどはなさそうです。

日本でも豪雨で大変とのこと。
みなさまどうぞお気を付けください。


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メキシコペソは今後も強い・・・その理由は?
2008年07月29日 (火) 22:38 | 編集
こんばんは。
高金利通貨上げてますねー。
まったくもって、こんなに上げるとは思ってなかったので、すごく置いて行かれた気分ですwランドは13.90で指していたら刺さらずに、もうすでに14.50ですか・・

買い増しをあせらず待つのはスワップ派の仕事だと思うので、がんばって待ちますw


さてさて、今日は久し振りにメキシコの話題を・・・。

先週メキシコペソが米ドルに対して、3%ほど上昇したのですが、何があったかご存知ですか?

実は私も全然知らなかったのですが、実は、メキシコの中銀は外貨準備高に余剰分が発生していて、それを市場売却してたみたいです。で、3200万米ドルずつ毎日売却してたみたいですが、それを先週、8月から10月の間1日4000万に引き上げるという措置を発表し、急に動いたようです。(もちろん利上げの要因もあったでしょうけどね)

余剰の外貨準備高(米ドル)を市場売却すると、当然米ドルが売られているので、メキシコペソが強くなるわけですよね。

ちなみに、その措置は金曜に急停止が発表されました。
1ドル=10メキシコペソというペソ高がメキシコにとって、輸出に不利に動く水準だからと推測されます。(日本なら円高になれば輸出産業がダメージを受けるのと同じです)

そのオペは急停止されましたが、余剰外貨準備の80億ドルが中央銀行から政府に買い取られる形で処理されました。

市場にこの資金は流れませんでしたが、この資金は債務返済に充てたりして、メキシコの財政健全化には役に立つと考えられます

Bloombergでは1ドル=10ペソの水準が今後3-6か月にわたり続くのではと予想しています。

私もそう思います。だとすると、今ポジションをとれば、スワップはとしてはぴったりということですね。ペソが大崩れするリスクとして、あるとすれば、急激な信用収縮によるホットマネーの流出でしょうか。

メキシコ8%、アメリカ2%。お隣さん同士のこの金利差は非常に魅力的な投資対象になっているようです。



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原油価格はもう少し下げるか?―NY原油のチャートから。
2008年07月23日 (水) 23:54 | 編集
こんばんは。
かなりブル相場になってますね。
ランド円14.30、ドルランド7.5突破とこれまで売られ続けたランドが反発するなど、キャリートレードの復活が見て取れるようです。

ランドなんか売る理由のほうがいっぱいあると思ったのに、わからないものです。

逆に元気のないのはNZドルですね。キャリーといえど、わかりやすい材料にはセレクティブに反応するといくことでしょうか。

さてさて、そんな相場ですが、なぜこんなに上げているのでしょうか?
今回はドル円・クロス円だけでなく、中国、インドなどの新興国の株なども大きく反発し、少し資金の流れがリスクに戻ってきた気がします。

この資金はどこから来たのでしょうか・
間違いなく、石油・商品市場ですね。

以下のチャートはWTI原油の週足です。
CrudeOil20080723.png


これを見ると、いかに過去1年半にわたり上げ続けたかがわかります。
ようやくここにきて調整といった感じですね。

40週平均線とのかい離も大きいので、調整余地は結構ある気がします。
日足ではトレンドラインをわってきていました。

ということで、今後しばらくは株やドル円に資金が流れるかもしれませんね。

・・・じゃぁ今買い増すすべきでしょうか?

私の考えでは、下げたといっても、原油相場はまだ上げ基調。今後、最低でも2番天井を見に来る可能性は十分あります。ですので、その場合、またドルが弱含む可能性も強く、ここからドル一辺倒にあげるというよりは、レンジへの移行のほうが可能性は高そうでしょうか?3月のような暴落の可能性は原油が安定している間はなさそうなので、うまく安値で拾っていきたいと思います。



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【保存版】 2008年上半期・クロス円(13通貨)の相関と変動率
2008年07月06日 (日) 19:32 | 編集
こんばんは!
また明日から相場が始まりますね。
スワップ派としては、先週みたいな危なっかしいのではなくて、落ち着いた週になってほしいですね。

さて、私がなんどか紹介している通貨の相関や変動率に関してですが、2008年の上半期(6月30日まで)について計算したので、紹介します。

昨日のランドの分析にもあるように、短い期間で市場のセンチメントによって相関関係が変わってしまう通貨もあり、「今」の流れをとらえるには最新の相関関係を抑えておくと便利だと思います。2008年はこういう流れで後半戦に突入・・・ということで是非使っていただければと思います。

まずは、クロス円相関マトリックスです。すべてクロス円買いのポジションです。
(サムネイルをクリックして大きくしてくださいね)
CorrelMatrix_2008FirstHalf.gif

一見ややこしそうですが、簡単です。
縦軸の通貨と横軸の通貨の交わるところに入っている数値がその二つの通貨の相関係数です。

たとえば、縦軸の上から4番目の米ドルと横軸の左から2番目のユーロの相関は0.36・・・といった具合です。

逆相関の通貨は赤字で、相関が高い通貨(0.80以上)はグリーンでセルを色づけしてあります。

クロス円の主要なすべての通貨の関係が入っているので、便利かと思います。



これじゃぁトレンドがわかりにくいという方は以下も参考にしてください。
次はそれぞれのクロス円通貨はドルに連動して動くのか(ドル派閥)、それともユーロに連動して動くのか(ユーロ派閥)・・・ちょっと気になりますよね。
このグラフを見れば一目瞭然です。

GroupingByCorrelation.gif


右軸はドルに対する相関係数(一番右が1.00なので右にいくほどドルに連動する)。
縦軸はユーロに対する相関係数(一番上が1.00なので上にいくほどユーロに連動する)。
ななめに伸びている緑の線はユーロにもドルにも同じだけ連動しているという基準の線ですので、緑の線より右下にあれば、どちらかというとドルに連動し、左上にあればどちらかというとユーロに連動します。

ユーロ派閥に入る資格は、ユーロに連動するが、ドルにはあまり連動しないもの。
ユーロ、スイス、ノルウェー、豪ドルが入りました。

ドル派閥に入る資格は、ドルに連動するが、ユーロにはあまり連動しないもの。
が入りました。
ドル、ポンド、カナダ、NZ、トルコ、ランド、が入りました。

中立は両方に同じように連動するもの(どちらに連動するかは断定しにくいもの)
シンガポールドルと、意外なことにメキシコもここです。

そして最後、独立アンチユーロとしましたが、アイスランドだけは、ドル派と言うにはドルへの相関は弱く、ユーロとは逆に動くので独立アンチユーロ派です。(笑)


長くなりましたが、最後に変動率(HV)を・・・
HV2008FirstHalf.gif


各派閥ごとにまとめてあります。
やはり高金利通貨は変動率が大きいですね。
高金利通貨にはうまく逆相関のものを組み合わせたポートフォリオが必要だということがわかります。



以上、2008年上半期のクロス円の相関関係と変動率(HV)でした。

もし御要望がありましたら、クロス円以外の通貨でも相関係数とHVの計算はできますので、よかったら気軽に気になる通貨をリクエストしてくださいね。また、私の勝手な分析でよければひとつの通貨にしぼった分析や、一歩進んだポートフォリオのリスク分析もすぐできるので、気軽にコメントに残してくださいね♪


では、2008年後半もがんばりましょう♪


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最後になりますが、HVや相関係数の計算には為替バカ氏のローリスクで年20%の複利運用! 初心者でもできるFXスワップ運用を使わせていただいております。


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ランド・ユーロ・ドルの三角関係
2008年07月05日 (土) 22:29 | 編集
こんばんは。
昨日、ランドはECBのトリシェ総裁の会見後になぜ上方ブレイクしたのか?という記事を書きましたところ、多くの方に応援いただきました。どうもありがとうございました。

今日はその続きを書きたいと思いますが、相関係数とかが入ってきて、ちょっとわかりにくいかもしれません。途中読むのがめんどうくさくなれば一番下にまとめがありますのでそこまで飛ばしてくださいね。


まず、ランド円に対するドル円、ユーロ円、ユーロドルの3つの通貨の相関関係か見ていきましょう。これらの通貨の相関関係を2005-2007年の3年間、2007年の1年間、2008年の1月1日から6月30日までの上半期の3つの期間で分析をしています。
ZAR_correl1_20080705.gif


これによる2008年に入ってからのランドの値動きの特徴は何でしょう?

まずドル円に対する相関から・・・。
ランド円とドル円は2005-2007年の3年間においてはほとんど関係がありません。相関関係はプラスの相関があれば1、マイナスの相関があれば、-1、関係がなければ0ですので、0.03というのはほぼ関係がないゾーンです。2007年のランド円とドル円の関係は0.56、つまり、ドル円が上がればランド円が上がるという状態ですが、そこまで相関は強くないという状態でした。それが今年2008年の上半期は相関係数0.81とかなり強い相関関係にあると言えます。

次いでユーロ円に対する相関ですが・・・
2005-2007年はユーロ円が上がればランド円は下がるという―0.31という弱い負(逆方向)の相関がありました。しかし、これが2007年はプラスの0.72という、ユーロ円が上がればランド円が上がるという反対の相関に転換し、2008年上半期は0.07とほぼ関係なしの状況です。

この二つの通貨ペアとランドの相関からは何が言えるでしょうか?
長期(2005-2007)ではランドはドルともユーロともあまり関係がない動きをしてきましたが、昨年(2007年)のランドはユーロに連動し、今年(2008年)のランドはドルに連動している。・・・という結論になります。

では、ユーロドルとの関係を見るとどうなるでしょうか?
2007年のほぼ関係なしを除けば、特に今年の上半期ではかなり強い逆方向の相関を示しています。つまり、ユーロドルが上がれば、ドル円もランド円も下がるという関係がありました。


続いて、ユーロランド(EUR/ZAR)とドルランド(USD/ZAR)とユーロドル(EUR/USD)の関係をみたいと思います。

以下の表はユーロランド、ドルランドのそれぞれのユーロドルに対する相関係数です。
ZAR_correl2_20080705.gif


まずはユーロランドとユーロドルの関係を見ると、どの期間もすべてかなり強い正相関(同方向の相関)です。2008年は0.85ですね。ですので、ユーロドルが上がれば(ユーロが買われれば)ユーロランドも上がる(ランドは売られる)という関係がはっきりしているということになります。

次いで、ドルランドとユーロドルの関係は?
まず、ユーロランドに比べて全体的に関係が弱いです。また、矢印の方向も2007年は逆相関、2008年は正相関と一貫性がありませんね。

ややこしいですが、私の言いたいことは、ユーロランドはユーロドルとの関係が一貫していて読みやすいが、ドルランドとユーロドルとの関係は一貫性がなく読みにくいということです。


結論として、この分析から言えることは、
① まずユーロとドルの関係を見ます。
② そしてユーロドルが上げれば、ユーロがランドに対しても高くなりますが、ランドがドルに対して高くなるかどうかはわかりません。(2008年の場合はランドはドルに対してさらに安くなっています)
ユーロドルが下がるという時に、ランドを買いましょう。ユーロ売りランド買いが一番素直に反応しますが(2008年は0.85)、ランド円を買ってもいいです(2008年は0.72)。私のように、ユーロ売りに抵抗のある方はランド円ですね。ただし、ドルランド売りは、ドルとランドという、もう一つの力関係が入ってくるので、どっちが強いかはわかりません。(ドルがユーロに対して高いですが、ランドがドルよりもさらに高くなる保障はありません)。

ということになります。

ちなみに、この関係が言えるのは、現在のようにドルが強ければクロス円も強いという状態が続く間でしょう。2007年はドルの一人負け感があったので、他の通貨は結果としてユーロに連動する形になったようです(ドルがすべての通貨に対して売られた)。

ということで、現状のランドはやはりドルに連動するということですね(笑)(ですので3日の値動きを解釈すると、ECBの利上げ観測の後退により、ドルが強くなり、それからランドが上げたという図式になります)。投機資金がドルベースで動くと考えるとやっぱりその方が自然のようです。

なんとなくわかっていたパターンだったかもしれませんが、とりあえずデータで実証することに意味があるかと思います。
これをポートフォリオに取り込む場合、EUR/USDとZAR/JPYでリスク分散をするとよいことになります。
ただ、今後必ずしもこのように動くとは限りませんので、あくまで、過去の変動に基づくと、こうなるというだけだとご理解くださいね。

長くなりましたが、読んでくださってありがとうございました。



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