中東在住、新米エコノミストのスワップ派FX
中東在住、某国際機関の新米エコノミストが、スワップ目的で、労力の少ないFX運用を目指します。トレードの状況や、経済統計や指標の解釈、そして通貨の相関分析などに関して書いていきたいと思います。
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雇用マイナス8.4万人なのに失業率0.4%も上昇? 雇用統計を一度しっかり見てみましょう。
2008年09月07日 (日) 18:25 | 編集
こんばんは。
また明日から相場がスタートしてしまいますね。
どうなるかわからないときは、そのまま休みでもいいのに・・・なんて思ってしまいます。
先週の暴落で、投資家心理もかなり冷え込んだ様子で、恐怖指数が急上昇・・・なんて記事を見ましたが、確かに恐怖でしたねw

さて、今日はコメントをいただきました雇用統計の謎に迫ってみたいと思います。
9月5日に発表された米・雇用統計は
非農業部雇用者数がマイナス8.4万人
失業率は前月5.7%から上昇し、6.1%となりました。

8.4万人しか減ってないのに、失業率0.4%上昇!?というコメントを昨日いただきましたので、私なりの解釈を書いてみますね。

実は、今回の発表では非農業雇用はマイナス8.4万人でしたが、失業者数は59.2万人増えています。だから、こんなに失業率が大きく上昇したのです。しかし、これはなぜでしょう?

まずポイントは、これが「非農業部・雇用者数」である点です。非農業部は、農業を含みません。また、雇用者数は自営業を含んでいません。ですので、非農業部の雇用減が必ずしも失業率に直結しません。

次に、全労働力は人口増加がある以上、基本的には増加します。今月の場合、先月に比べ、25万人の労働者人口が増えています。ですので、パイが大きくなっているわけですね。

雇用者数は農業も非農業も自営業もすべて含めて34.2万人減少でした。ですので、非農業賃金雇用以外の部門の失業が34.2万-8.4万=25.6万と今月はかなり大きく出たということになります。一貫した明確な統計は出ていませんでしたが、私の解釈では自営業が10万人程度減少していました。
jobless rate August


ご質問にありましたのは、今回のこの結果に、移民による人口増加が影響しているのか?ということでした。これにお答えすると、労働者人口は増えており、ヒスパニック系の労働者も先月比約10万人増えており、人口増加に陰りが出たわけではありません。ですので、住宅需要の回復に関しては人口の問題による需要減ではなく、今後の住宅価格下落の先行きや、雇用状況の悪化によるリスク・テイクの減少が大きいと思います。



ついでに、雇用統計に関して、知っておいて損をしない情報を一つ。
この雇用統計、実は6万の家計を対象にした「サンプル調査」にもとづいていますので、センサスではありません。つまり、標本誤差というものが生じます。ですので、本当は額面通り数字を受け取るのは間違いなのです。それは、視聴率調査などと同じで、視聴率調査などは日本全国で3000件ぐらい(のはずですが違ったらすみません)のサンプル調査なので、10%も13%も誤差の範囲内なのに、10%が13%になれば、3%上がった!と思いますよね。本当は単なる計測誤差かもしれないのに、このようにメディアにでると、やはり一般的には額面通り受け取られます。

しかし、これを時系列で見ていくと当然、急激な減少・増加というものがあります。季節調整もありますが、これは誤差の範囲によるものとも考えられます。前月は急減したが、今月は急増したという時はその場合が強いですね。

実際、雇用統計のレポートには「90%の確率で1.6標準偏差の誤差に収まる」ということが書かれています。注釈内に例が書かれていましたが、前雇用者数は前後43万人の誤差がありうるということです。つまり、雇用が10万人増えた!という発表がなされても、本当はマイナス33万人からプラス53万人の間のどれかですよ!ということでしかありません。(もっといえば、これは90%の確率でこの誤差に収まるということなので、10%の確率でもっと誤差が広がります)同様に、失業率もプラスマイナス0.19%の誤差があるので、アメリカの失業率が6.1%になったといっても(厳密には6.05%です)、実際には5.9%から6.3%の範囲であるということです。


説明がわかりにくければどうぞコメントに残してくださいね♪



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